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アレルギー性結膜炎(あれるぎーせいけつまくえん)

アレルギー性結膜炎

花粉や住まいの中にあるほこりが原因となって発症する目のアレルギーのことをいいます。そのほかに動物や虫なども、原因になることがあります。スギ花粉は、アレルギーの中で最も多い原因です。地域差がありますが、2月初旬から飛散し始めます。アレルギー性結膜炎の症状は、まず目やまぶたがかゆくなります。目をこすったり、かいたりしていると次第に痛みが加わり、目がゴロゴロした感じになります。そしてそのまま放っておくと結膜が充血して、まぶたが腫(は)れてきます。さらに症状が悪化すると、透明な角膜の周辺が赤紫色になって、結膜にゼリー状の目やにが出てきます。

症状
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角膜感染症

目やまぶたがかゆくなります。目をこすったり、かいたりしていると次第に痛みが加わり、目がゴロゴロした感じになります。そしてそのまま放っておくと結膜が充血して、まぶたが腫(は)れてきます。このような症状になるとたいへんです。かゆくなったら受診しましょう。

原因
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角膜(黒目の部分)上皮に傷ができてしまうと、様々な微生物が付着して繁殖し、角膜の炎症を起こします。
またコンタクトレンズの正しい使用をしなかったため、角膜炎症が起きることもあります。

治療方法
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治療の中心は原因抗原(アレルギーを起こす物質)の除去と薬物治療です。一般的には抗アレルギー点眼とステロイド点眼でほぼコントロール可能ですが、治りにくい場合、様々な治療が行われます。

(1)原因抗原の除去・回避
通年性アレルギーの抗原としてハウスダストのヒョウヒダニや真菌(カビ菌)、季節性として花粉などがあげられます。除去としてはこまめな掃除や換気、除湿などが有効で、掃除機や空気清浄機でも十分に対応できるようです。また花粉の時期には時間帯や気候によって外出を控えたり、ゴーグルのような防御メガネやマスクで回避することも大切です。帰宅時や症状の強いときは人工涙液点眼(水道水でも可)で眼を洗い、抗原を洗い流すことも効果が期待できます。

(2)抗アレルギー点眼薬
メディエーター遊離抑制薬とヒスタミンH1拮抗薬という2つのタイプがあります。メディエーター遊離抑制薬は即時相反応と遅発相反応を軽減し、ヒスタミンH1拮抗薬は即時相反応の代表であるヒスタミンの作用を強く抑制します。ちなみに筆者は慢性・通年性のアレルギーには予防効果も期待しメディエーター遊離抑制薬を使用し、季節性アレルギーや掻痒感の強い症例では即効性を期待しヒスタミンH1拮抗薬を使用しています。また、疾患のピークが10代であることから、学童期の患者には点眼回数が少なく刺激の少ないものを使うなど治療の続けやすさを意識することも重要と思います。 抗アレルギー薬の内服については有効性が定かではなく、結膜炎に対する保険適応もないため他のアレルギー性疾患を合併する時にのみ使用されます。

(3)ステロイド点眼薬
抗アレルギー薬で効果の弱い時に使用します。まず濃度の低いもの(0.02%、0.1%フルオロメトロン)から開始し、必要に応じて濃度の高いもの(0.1%ベタメタゾン)に変更していきます。副作用としては眼圧上昇(続発性緑内障)や白内障などがあり、また細菌に対する抵抗力も低下します。特に小児では眼圧上昇が起こりやすく、注意が必要です。副作用を認めたら直ちに投与を中止し、経過観察を行います。 ステロイド眼軟膏は点眼が困難な幼児や就寝中の持続的効果を期待して使用することがあります。

(4)ステロイド薬の局所注射
ステロイド点眼薬で改善がない場合、眼瞼型(瞼の裏に症状の強い場合)には持続作用のあるステロイド懸濁液を上眼瞼の裏に注射します。眼球型(角膜周囲に増殖変化がある場合)では、ステロイド注射液を白目表面の球結膜下に注射します。それぞれ効果に応じて追加投与を行いますが、懸濁液では1か月程間隔をあけること必要です。また、懸濁液の球結膜下への投与は眼圧上昇がほぼ必発のため禁忌とされています。

(5)ステロイド内服薬
ステロイド点眼薬で効果が不十分であり、局所注射が困難または角膜に傷のある症例に使用します。一般的にプレドニゾロン0.5mg/Kg/dayから開始し1~2週間で徐々に減らしていきます。他のアレルギー疾患を合併している場合は、投与中止時に症状が悪化することがあるため小児科や皮膚科、耳鼻科など他科との連携を必要とします。

(6)免疫抑制点眼液
2006年より春季カタル治療薬としてシクロスポリン点眼薬(パピロックミニ点眼液0.1%○R)が認可されました。免疫抑制剤であるシクロスポリンはステロイドと異なり、より選択的にアレルギーの炎症を抑え、眼圧上昇など副作用が少ないことから効果が期待されています。 また、現在アトピー性皮膚炎の治療薬として認可されているタクロリムス(FK506)も、春季カタルに有効との報告があり、製品化の期待される薬剤です。

(7) 外科的治療
薬物治療で症状が改善しない症例に対し、結膜乳頭切除を行います。瞼の裏のぼつぼつと苺状に隆起した乳頭を直接取り除く方法です。乳頭増殖による角膜障害で眼痛や視力低下を起こし、日常生活に支障をきたす場合、術後速やかに症状の改善が得られます。再発を認める症例では繰り返し切除可能ですが、抗悪性腫瘍薬のマイトマイシンCを薄めて手術中に塗布する方法や術後早期にシクロスポリン点眼を開始し有効であったとの報告もあります。 角膜プラーク(角膜の濁り)により視力障害となる場合、角膜プラークの外科的掻爬も行われます。

めばちこ・ものもらい

めばちこ・ものもらい

「めばちこ・ものもらい」とは、正確には「麦粒種」という、まぶたに存在する脂腺における急性化膿性炎症のことです。 黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌による感染が主な原因で、化膿することでまぶたの炎症によるかゆみ・痛みを引き起こします。特に失明やその他の感染症を併発するケースは少ないですが、症状の悪化によって切開手術が必要になることもあります。 初期症状では、吹出物(にきび)が出来たような感覚に類似していますが、「ちょっとまぶたが腫れてる気がする」と感じたら、極力触らないように気をつけてまぶたを清潔に保ち、症状が重くなってしまう前にご相談ください。

治療方法
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麦粒腫
点眼薬、眼軟膏での治療になります。症状によっては、針で膿を出す場合があります。 また重症例では内服薬を飲んでいただく場合もあります。コンタクトレンズを装用されている場合は、装用を一時的に中止していただくこともあります。

霰粒腫
点眼薬、眼軟膏での治療になります。腫瘤部位に注射をする場合もあります。 改善傾向が見られない場合、手術での切除を必要とする場合があります。 どこまで治療を行うかについては、ご相談しながら決めさせていただきます。

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